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排水管接続の注意点

排水管接続の2つの方法

システムキッチンのシンクの下は、開き戸のキャビネットになっています。シンクから流れた水は、そのキャビネットの内部につくられた排水設備(排水管用ジョイント)を通って床下の排水管に流れていくわけです。

この接続には、2種類の方法があります。一つは、シンクの排水ロからジャバラ状のホース(排水ジャバラ)が出ていて、そのホースが排水管からつながっている塩化ビニール製の筒の中に入っている方式です。

なぜシンクから出たホースがジャバラになっているのかというと、排水管工事のときにはまだシステムキッチンのシンクの位置など正確にわかりませんし、わかったとしても、シンクの排水ロの位置とぴったりに受け口をつくっておくことが難しいからです。微妙にズレるのが当然で、その位置調整をジャバラ状のホースで行うわけです。

もうーつの方法は、シンクの排水ロから床下の排水管まで、密閉した排水管でつなげるというものです。

ジャバラの排水管接続はメリットなし

複数世帯が暮らすマンションでは、定期的に排水管の高圧洗浄を行います。このとき、ジャバラ接続になっているとシンク下のキャビネットが水浸しになってしまうので、通常は排水ジャバラは使えないことになっています。

ただ、一戸建ての場合には、前述の工事の理由とコストの理由から排水ジャバラが使われるケースが多いのです。しかし、排水ジャバラの接続だと、排水管からシンクまでの空間が密閉されていないため、一戸建てであっても時に不都合が生じることがあります。

たとえば、何かの理由で排水管が詰まってしまったとき、シンクから流した水は排水ジャバラが突っ込んである塩ビ管からあふれ出してしまいます。マンションで高圧洗浄を行った場合と同じことになるわけです。また、排水ジャバラと排水管へつながる管との隙間から、ゴキブリなどの虫も入り込んできます。一戸建てでもマンションと同じようにシンクから排水管までを直接配管でつなげてしまえば、このようなトラブルは起こりません。

価格競争をしている業者は、お客様にそこまで説明しないで、当然のように排水ジャバラを使います。お客様のことを考えて配管接続を提案する業者は、高いと言われてしまい、結局は見積もり競争に負けてしまうことも多いのです。

あとから後から請求されないために

見積もり落としは業者のミスですから、本来は請求できるものではありません。しかし、リフォームではさまざまな要件がかかわってくるので、どこまでを見積額に入れるべきかはグレーゾーンになっている、という面もあります。
そのことを知っていて、わざと見積額に入れないものもあります。

見積もり落としの例

たとえば、キッチンのリフォームでシステムキッチンを入れるとき、ビルトインで食洗機も付いていることがあります。もちろんお客様は納得済みで、食洗機があるからそのシステムキッチンに決めたのです。

ところが、リフォームが完成して引き渡しになって、 奥さんが食洗機を使ってみると、ブレーカーが落ちてしまう。何度やっても同じです。実はメーカーのマニュアルには「15や20アンペアの専用コンセントが必要」と書いてあります。それを付けていないからブレーカーが落ちてしまう。

しかし業者は、専用コンセントの設置にかかる費用を見積書に記載していません。「それでは困るから追加で付けてくれ」と言うと、追加料金(15,000円程度)を要求してきます。それくらいなら仕方ないから追加で依頼すると、今度は分電盤のほうに、新しいコンセントの空きがありません。分電盤の交換が必要で、15万円もかかると言われるわけです。

おそらくこの業者は、打合せの段階でこのことは理解していたはずです。しかし、見積書の額面が165,000円も高くなれば、ほかの業者からも見積もりを取るかもしれません。キッチンのリフォームを頼まれたのだから、よけいなものは加えず、リフォーム費用だけ書いて契約してしまえばいい…。こうして、意図的に「見積もり落とし」をやってくることもあるのです。

見積・契約段階で必要経費をしっかり確認

「必要になったから追加でやっておきますか?」と聞かれますが、食洗機が使えないのは困るわけですから、やるのは当然です。しかし、そこでお客様の意思で追加で依頼するような形にもっていくのは、よくない業者のやり口なのです。

このケースは、法廷で争えば、業者が負けるかもしれません。でもグレーゾーンですし、そこまでやるお客様はいません。追加工事については、念入りに確認しておくべきです。

契約→ショールームの罠

グレードアップを狙っている?

システムキッチンなどの大型の設備が含まれるリフォームは、コストの大きな部分がその費用で占められます。

お客さんから「できるだけ安く」と言われていたり、「高ければ他社に」という素振りを見せられたりすると、業者は当然見積もりを頑張ってきます。そして契約が済んだあとで、「最終的にこのシステムキッチンでよいかどうか、一度見学がてらショールームへ行ってみませんか」と誘います。このように契約後にショールーム見学を勧める業者は、そこでグレードアップを狙っているのです。

いいモノを見せられる

実物を見れば欲しくなるものです。システムキッチンは主に女性の城とも言われるキッチンの重要な設備ですから、理屈よりも感覚で考える女性は、とくに現物を見せられると「やっぱり、高いものはいいわね」と実感して、「少しくらい出しても良いものを使ったほうがトク」という気持ちになるものです。

システムキッチンなどでは、すぐに100万円くらい上がってしまいます。業者の見積書を見るときは数千円まで値切るのに、現物を見れば「このくらい出してもしょうがないか」という気持ちになるのは当然のことかもしれません。

見積もりの額面だけでは判断しない

もちろん、予定していた設備よりもグレードを上げることは、決して悪いことではありません。業者も、それは嬉しいでしょう。

しかし、契約を取るまではカタログで済ませ、判を押してもらってからショールームに連れて行き、現物を見て専門の営業に勧めてもらうというやり方はずるいのではないでしょうか。ショールームで見ることもよいのですが、それは契約前に見てもらって、全体の見積額に反映しなければルール違反ではないかと思います。

皆さんの立場で考えると、数社から相見積もりを取った場合には、それぞれの会社が見積もっている内容を同じにしないと、結果的に相見積もりを取った意味がなくなるということです。キッチンであれば、設備の商品を同じ(価格の)ものにしないと、リフォームにかかる費用を本当に比べたことにはならないのです。

見積書の額面だけで判断して安いほうの会社を選ぶと、じつは工事費用などのリフォーム代はほかの会社のほうが安かった、ということにもなりかねないので注意が必要です。

キッチン選びで後悔しない!

キッチンをオーダーするコツ

オリジナルキッチンがつくれるどうかを確認

オーダーキッチンを考えるうえで、最初に確認しておきたいのが、オリジナルキッチンがつくれるかどうかという点です。ハウスメーカーで家を建てる場合、オーダーキッチンは別料金が必要だったり、家の保証の対象外になったりする場合があります。まずはその点を確認したうえで、依頼先を探しましょう。依頼先として一般的なのは、設計事務所やキッチンメーカー。設計事務所にも得意不得意分野があるので、その点は注意が必要です。

オーダーキッチンの依頼先には、設計事務所やキッチンメーカーなどがあります。選ぶ基準としては、より多くの事例を手がけているところが経験も豊富なのでおすすめです。

デザインやテイストなどの好みを把握しておく

依頼先を決めると同時に整理しておきたいのが、自分の好みやテイストで
す。
「こんな雰囲気」とか「こんな色を使いたい」といった、なんとなくのイメージでもよいので、雑誌や本、インターネットなどでさまざまな情報を集めて、方向性を明確にしておきましょう。打ち合わせのときに、切り抜きやスナップ写真、簡単なイラストなどを持参するのもおすすめです。

また、情報収集をしているうちに、実際に依頼をしたくなる事務所やメーカーが見つかる場合もあります。

不満点を挙げることでアイデアが生まれる

自分が本当に欲しい機能や設備を揃えることができるのもオーダーキッチンの魅力。デザインよりも実用性にこだわる人は、こうした面から希望を整理していくのもよいかもしれません。
まずは、今のキッチンで不満に感じていることなどを細かく書き出してみ
ましょう。

その不満点を解消させるために何が必要かを考えていくうちに、新しいアイデアが生まれてくることもあります。いらないものを省いて「あったらいいな」を実現できるのがオーダーキッチンの醍醐味ですから、ささいなことでもまずは設計者に相談してみるとよいでしょう。

不満点のチェックリスト

☑︎暗い
☑︎寒い
☑︎狭い
☑︎動きづらい
☑︎収納がたりない
☑︎収納が不便な位置にある
☑︎収納からものが出し入れしにくい
☑︎ムダなスペースがある
☑︎調理スペースが狭い
☑︎シンクの高さが合わない(肩がこる/腰が痛い)
☑︎ゴミが臭う
☑︎料理中にニオイや煙が充満しやすい
 壁や床などが汚れやすい
☑︎そうじしにくい(コンロ、シンク、換気扇など)
☑︎水量が調節しにくい
☑︎キッチンから家族の様子がわからな
☑︎子どもに危険な場所がある
(包丁の収納場所、オーブンの位置など)

こだわりたい部分は優先順位を決めて

自由につくれるオーダーキッチンは、お金をかけようと思えばいくらでもかけることができます。しかし実際の予算には限りがあるもの。またキッチンだけにお金をかけてしまうと、家全体のバランスが悪くなる場合があります。

そこで、まずは自分のこだわりに優先順位をつけることが大切です。自分は何にこだわりたいのか、そして何になら妥協してもよいのかを明確にし、お金をかける部分と抑える部分を決めておくのです。それをふまえたうえで計画していけば、むやみに予算がオーバーすることはありませんし、全体をローコストで仕上げることもできます。

長く愛用できるキッチンをつくるには、要望を具体的に伝え、設計者と積極的なコミュニケーションをとることが重要。

素材の特徴を理解して適材適所に取り入れる

オーダーキッチンを希望する人のなかには、素材にこだわりたいという人も数多くいることでしょう。しかし、雰囲気だけで素材を選んでしまうと、実際に使ってみてから「そうじがしにくい」「傷みやすい」などの問題に頭を悩ませることになりかねません。それぞれの長所と短所を知ったうえで、どこにどんな素材を取り入れれば理想のキッチンに近づけるのか、設計者と
相談していきましょう。

家全体のバランスと手入れのしやすさで選ぶ

キッチンの素材は、やはり汚れにくく、手入れのしやすいものがべター。
例えば、ワークトップをタイルにすると見た目はおしゃれですが、目地が汚れやすいのが難点。また、床材を白木にしたら油汚れを拭き取るのにひと苦 労、という経験談も耳にします。

とはいえ、機能的なだけのキッチンも面白みがないもの。オープンキッチンなら、リビングやダイニングのインテリアとの調和も大切です。実用性とデザイン性の両方のバランスをほどよくとるためにも、手入れがしやすく、自分の好みに合った素材を探すことが成功のカギとなるでしょう。

設備機器の王道配置

手際のよい人がつくった料理はたいていおいしい。その逆もまた真なり。
今夜のディナーの出来栄えは、レシピ選びもさることながら、調理する人の手際のよさにも左右されます。冷たく冷やして食べたいものは先にこしらえて冷蔵庫に、熱々で出したいものは出来たてをそのまま食卓に。狭いスペースで材料や調味料が目まぐるしく行きかうキッチンは、空間のデザインはもとより、できるだけ機能的であることが求められます。
もし、わが家のキッチンであなたが必要以上に目を回しているとしたら…。もしかしてその原因は、キッチンの設計にあるのかもしれません。料理上手なあなたの段取りを、キッチンがしっかりサポートできていないのです。

キッチンに必要な4つの機器

キッチンに納める機器はいくつもありますが、その代表格といえば、冷蔵庫、コン口、シンクの3つでしよう。そこにまな板を置くスペースを加えたものを、キッチン機器四天王と呼びます。

ご機嫌な並べ方

では、四天王の並べ方を考えてみましょう。通常、冷蔵庫は端に置きますから、ここでは仮に左端に置いておきます。そこから右一列の直線配列を考えると、6通りの並べ方が出てきます。

料理の基本手順

キッチン機器は料理の手順に従って配列するとよいのです。
キッチンの設備は、料理のためにあるのですから!
①冷蔵庫から食材を取り出す
②シンクで洗う
③切る、刻む
④鍋にぶち込む

この1・2・3・4のリズムを守れば、どんなかたちのキッチンでも使いやすくできるのです。
シンクとコン口がパラレルでも、アイランド型でも同じこと。

料理の手順を意識して設計しないと使いづらくなります

新時代的キッチン

キッチンとダイニングの関係は、時代、様式、規模などによりさまざまに変化します。変化はしますが、互いに切っても切れない縁であることは周知の事実。
とはいえ、かつてはダイニングと一線を画して裏方に徹していたキッチンも、ここにきて、意気投合しているオープン型、仲が良すぎて一緒になったアイランド型など、新しい関係性を見せ始めています。
両者の関係は、キッチンを料理のための専用スペースととらえるか、食事にかかわる家族全員の共有スペースととらえるかで変わってきます。それを具体化するのがキッチンとダイニングの配置計画。現在の、そして未来の家族の在り方をも左右する大切な設計テーマの1つです。特に冷蔵庫の位置はとても大切。みんなが大好きな冷蔵庫をどこに置いてやるか、まずはそこから考えていきましょう。

冷蔵庫を奥に置く理由

キッチンとダイニングがはっきり分離されているレイアウトを例に、冷蔵庫とコン口の位置について考えてみましょう。例えば、キッチンの入口から見て、左奥に冷蔵庫、右手前にコン口が置かれています。

冷蔵庫は手前がよい

ところが、いま私は冷蔵庫を手前に、コン口を奥に置くレイアウトに変更しています。なぜなら、今日キッチンには家族の誰もが勝手気ままに入って来るからです.
といっても、みんなのお目当ては冷蔵庫の中身だけ。
そうなると、コン口は奥に置いたほうが安全ですね。冷蔵庫はキッチンとダイニングをつなぐ大切な中継点になるのです。

魅惑のダブルアクセス

家族が積極的に料理に参加するのなら、左右両側からキッチンに入れるダブルアクセスが有効になります。配膳台の大きさや収納スペースの量は減りますが、それを差し引いても、キッチンとダイニングが連続するプランは十分魅力的です。
これをさらに「オープンキッチン」に変化させると、下図のようになります。このとき、ダイニングに面するキッチンカウンターには、コンロとシンクどちらを置くのがよいでしょうか。

シンクまでが現実的

私がオープンキッチンにする場合は、キッチンカウンターにはせいぜいシンクを入れるだけにとどめます。コンロの四方がオープンになっているのは、やはり「排気」という観点からは心配があるのです。
どんな場合でも、コンロの背面には壁があるようなレイアウトを心がけています。

コンロは油はねを覚悟

キッチンカウンターにコン口を置いて、その上にレンジフード(換気扇)を,引き下げるのは、いかにも対面式オープンキッチンらしい流行りの佇まい。
けれど、揚げ物をするときなどは、周囲に油がはねるのを覚悟しなければなりません。少なくとも、コンロ前には300mmの立上りをつけましょう。

ダブルアクセスの方法

キッチンへのダブルアクセスといっても、その方法はさまざまです。

キッチンとテーブルを並列に並べるパターン
テーブルがキッチンに対して直角になるパターン
キッチンとテーブルが隣り合わせになるパターン
アイランド型
などなど…

キッチンとダイニングの関係は、見た目の格好よさよりも人の動きを優先して考えなければなりません